強風下での飛行

 大阪谷町ドローンサービス スタッフです。
タイトルの強風下でのドローン飛行ですが、ドローンはその性質上、強風時には飛行が不安定になります。
 このようなときには、できれば飛行は避けるべきです。
一体、どの程度の風なら飛行できるのでしょうか。国土交通省航空局の標準飛行マニュアルによると、

5m/s以上の突風が発生するなど、無人航空機を安全に飛行させることができなくなるような不測の事態が発生した場合には即時に飛行を中止する。

出典:航空局標準マニュアル01

となっています。

強風

 風速を客観的に判断するためには、風速計が必需品となってきます。
 少しでも、風が強いと感じたら風速計で風速を計測するようにしましょう。計測時にはある程度の時間、風速を監視し続けて突風が吹かないか等のその時の風の傾向を把握するようにしましょう。
 地上で風速が5m/s超えるようなら、上空ではもっと強い風が吹いています。一般的に地上付近は、大地との摩擦で上空よりも風が弱いです。このため、地上付近が無風でも、ある一定の高度を超えるといきなり風がきつくなることも多いです。
 地上付近では、ドローンの姿勢を観察すれば、どの程度の風が吹いているのかある程度は、予想が付きます。しかし高度を上げたり、水平距離が離れたりしてドローンの姿勢が観察し辛いときはどうすればいいでしょうか。
 そんなときは、(DJI製品限定です)DJI GO4の画面左隅のフライトテレメトリの左側(画面赤丸)をチェックします。

フライトテレメトリー

この円内の薄いブルーの境界線が、機体のピッチ角とロール角になります。

 機体をホバリングさせて、ピッチ角とロール角をチェックすることで、ある程度の目安になります。風が心配なときは、離陸後ゆっくり垂直上昇させながら、時々ホバリングさせて機体の姿勢を観察しましょう。
 また、最近の機体は、フライトコントローラーの性能が優秀で、少々の風でもまったく問題なく飛行できます。しかし、風に抗うために、風上に向かって傾いて飛行することになります。このときに機体が安定しているからといって、風上に向かってスピードを出すと、さらに機体は傾くことになります。
 機体の傾きが限界を超えると、モーターが停止します。暴走を防ぐための機能です。
 モニターに表示される画像は安定していて少々の風では大丈夫に見えても、それはジンバルを通した画像です。フライトテレメトリーで実際のドローンの姿勢を確認するようにしましょう。